2026/06/10
慢性腰痛の特徴と原因とは?長引く痛みの治し方
腰痛は国民病と言われるほど、多くの人が経験する身近な症状です。デスクワークの増加や生活様式の変化に伴い、腰にかかる負担は年々大きくなっています。そのなかでも、数日から数週間でおさまる一過性の痛みとは異なり、長期間続く「慢性腰痛」に悩む方が増えています。
ぎっくり腰のように急に痛みが起こることもあれば、じわじわと痛みが続いて慢性化し、日常生活に影響を与えてしまうこともあります。また、痛みが続くことで不安やストレスが増し、さらに症状が強まるという悪循環に陥ることも少なくありません。
腰痛を取り巻く現状(腰痛の種類)
腰痛は、原因が画像検査などで明確に特定できる「特異的腰痛」と、明確な原因がはっきりしない「非特異的腰痛」に分類されます。実際には「非特異的腰痛」の割合が高く、日常生活や姿勢、筋肉の状態などが影響して発症します。
さらに、発症からの期間によって「急性腰痛」「亜急性腰痛」「慢性腰痛」に分けられます。急性腰痛は突然強い痛みが出現し、比較的短期間で軽快することが多い一方、慢性腰痛は長期間にわたり痛みが持続する状態を指します。慢性化すると単なる筋肉疲労だけでは説明できないことが多く、より丁寧な診察が必要になります。
慢性腰痛とは?
慢性腰痛とは、発症から3ヶ月以上にわたり腰部の痛みや違和感が続く状態をいいます。痛みの強さは一定ではなく、日によって変動することもありますが、完全に消失せずに持続する点が特徴です。
なお、腰痛の原因は骨や神経などの問題だけではなく、筋肉の緊張や炎症、姿勢の問題、心理的なストレスなど、さまざまな要因によって発症します。
慢性腰痛の特徴と症状
慢性腰痛では、鈍い重だるさや持続的な痛みが中心です。動作開始時に強い痛みを感じる場合もあれば、長時間同じ姿勢を続けた後に痛みが増すこともあります。朝起床時にこわばりを感じる方も少なくありません。
また、腰だけでなく臀部や太ももにかけて痛みやしびれを伴うケースもあります。慢性的な痛みは集中力の低下や睡眠障害を引き起こし、生活全体に影響を及ぼします。痛みへの不安が強まることで活動量が減少し、筋力低下が進むという連鎖が生じることもあります。
慢性腰痛と急性腰痛の違い
急性腰痛は、いわゆるぎっくり腰に代表されるように、突然発症し強い痛みを伴います。発症直後は動くことが困難な場合もありますが、適切な安静や治療によって比較的短期間で改善することが多いです。
慢性腰痛は、明確な発症のきっかけがはっきりしない場合もあり、痛みが長期にわたり持続します。炎症が主因である急性期とは異なり、筋力低下や姿勢不良、精神的ストレスなど多様な要素が関与します。そのため、治療も単なる消炎鎮痛だけでなく、生活習慣の見直しや運動療法を含めた包括的な対応が求められます。
慢性腰痛になりやすい人の特徴
長時間同じ姿勢を続ける方は、腰部の筋肉や関節に持続的な負担がかかります。デスクワークや車の運転が多い生活では、血流が滞りやすく、筋肉が緊張した状態が続きます。その結果、慢性的な痛みが生じやすくなります。
運動不足や肥満もリスク要因です。腹筋や背筋の筋力が低下すると腰椎を支える力が弱まり、椎間板や関節にかかる負担が増加します。さらに、ストレスや加齢による組織の変性も慢性化に関与します。精神的緊張が続くと筋肉が硬くなりやすく、痛みの感受性も高まります。
慢性腰痛の原因
慢性腰痛の原因は様々ですが主には以下のようなものがあります。
・椎間板ヘルニア
・変形性腰椎症
・腰椎(分離)すべり症
・脊柱管狭窄症
・骨粗しょう症(圧迫骨折)
・筋筋膜性腰痛症
・仙腸関節障害
椎間板ヘルニアは、椎間板の一部が飛び出し神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こします。慢性化すると神経の過敏状態が持続し、痛みが長引くことがあります。
変形性腰椎症は加齢に伴う骨や椎間板の変性によって発症し、動作時の痛みや可動域制限を生じます。
腰椎すべり症は加齢による変性や運動などの不可による疲労骨折は進行して発症します。
脊柱管狭窄症は上記のような疾患の進行に伴い、脊髄神経の通り道が狭くなる疾患で、下肢痛やしびれを伴い休み休みの歩行となることが特徴です。
骨粗しょう症は、気づかないうちに潜行し背中や腰のだるさや軽い痛みで経過することもありますが、圧迫骨折による突然の強い腰痛や歩行困難を発症することもあります。
筋筋膜性腰痛症は筋肉や筋膜の緊張が原因で、局所の圧痛や張り感がみられます。
仙腸関節障害では骨盤周囲に痛みが生じ、座位や立ち上がり動作で増悪することがあります。
慢性腰痛の治し方
治療の第一段階として、消炎鎮痛薬や筋弛緩薬などの薬物療法が行われます。痛みを緩和することで日常生活動作を維持し、筋力や骨密度の低下を防ぐことが目的です。薬物療法のみでは根本的改善につながらない場合もありますし、ロキソプロフェンなどの非ステロイドデイ消炎鎮痛薬を漫然と使用することは副作用の点からも注意しなければなりません。症状や経過に合わせた最適な鎮痛薬を選ぶ必要があります。
特に骨粗しょう症は、発症以前に検査をし骨折予防のための生活習慣改善やビタミンDをはじめとする薬物療法を積極的に行うべき疾患です。発症を契機に寝たきりになることも少なくありません。女性の疾患と思われてきましたが、男性にも非常に多くの罹患者がおられます。
神経ブロック療法も有用な選択肢です。症状に応じていろいろな方法がありますが、急性痛から慢性痛に幅広く適応があります。また腰だけが痛む場合や脚のしびれや痛み(座骨神経痛)、脊柱管狭窄症に伴う間欠性跛行(休み休みの歩行)など病状に応じた適切な方法が選ばれます。注射というと痛い、怖い、一時的な効果と思われている方もおられますが、痛みの悪循環を取りご自身の治癒力を引き出すために少量の局所麻酔薬を用いた体への負担の少ない治療法です。慢性腰痛の方には維持療法として、繰り返す場合もありますが、習慣性や中毒性、耐性などは一切ありません。また高齢の方でも安心して受けられますし、たくさんの薬を飲まれておられる方にはむしろ適した治療といえます。
リハビリテーションでは、体幹筋の強化や柔軟性向上を目指した運動療法が中心となります。姿勢の意識や生活習慣の改善も重要です。
これらの保存療法で改善が得られない場合や神経症状が進行する場合には、手術が検討されることもあります。つまるところは病態に応じた適切な治療選択が重要です。
大阪市北区のペインクリニック・整形外科「はせがわ診療所」
南森町駅から徒歩約1分、大阪天満宮駅から徒歩4分の「はせがわ診療所」では、大阪市北区天神橋でペインクリニック・整形外科と内科を診療しています。
当院は、神経ブロック療法を中心とした痛みの緩和治療に力を入れており、肩こり、腰痛、膝の痛み、坐骨神経痛、頚椎や腰椎由来のしびれなど、慢性的な疼痛に悩む患者さまから多くの支持をいただいております。一般的な対症療法だけでは改善が難しいケースに対しても、幅広い鎮痛薬の選択や組み合わせ処方、局所麻酔薬によるブロック治療、リハビリ機器による物理療法など、個別の症状に応じた多角的なアプローチを行っています。また骨粗しょう症による腰痛や進行予防にも注力しております、骨折する前の治療が重要です!
長年の痛みにお悩みの方や気になる症状がある方は、お気軽に当院へご相談ください。
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