大阪市北区天神橋のはせがわ診療所|ペインクリニック・整形外科・内科

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診療所日記

重度の慢性肩凝り(R.S.59歳男性自営業)

若い頃から肩凝りはあったが最近は症状が進み、頭痛・不眠・うつといった症状も合併。地域の基幹病院で検査を受け、骨には異常がないことを確認した上で相談にこられた。
一応器質的疾患が除外されているのでストレス性の要因大と考え、凝りの強い部分に数カ所のブロックを行い、あわせて問診に基づいて抗ストレス薬等を投与したところ、症状は半分以下になった。現在まで2回のブロックを行ったが、以降投薬のみでも維持できそうである。

顔面の潰瘍(K.Y.51歳女性)

2年前急に左頬部に痛みが出現。さらに、1円玉程の潰瘍ができてしまい、痛みと外見の為うつ状態に陥っていた。外見はいいから痛みだけでもとってほしいと受診。
潰瘍の治療と、並行して星状神経節ブロックを行い、2カ月足らずで傷口が閉鎖し痛みもほとんどなくなった。瘢痕はわずかに残ったが化粧で十分かくせる程度になった。既に1年以上たち一度も診察に訪れることはない。改善したと考える。

鼻アレルギー著効例(K.M.34歳男性)

数年前に花粉症を発症。ある日、鼻アレルギーに神経ブロックが作用すると知り某大学病院ペインクリニックを訪れ、星状神経ブロックを試みたところ奏効。転勤により当院受診。症状に応じて神経ブロックを行うとその都度奏効。他にいっさいの治療はしていない。

10年来の腰痛(M.M.72歳男性)

10年以上前からの腰痛、数々の治療を受けるも改善せず下肢にまで痛みが拡がってきた。
レントゲンで腰椎スベリ症・骨粗しょう症、2回の神経ブロック(硬膜外)によってほぼ痛み消失。1年以上経過した今も再発なく、骨粗しょう症の内服、筋肉注射で維持している。時々膝痛に対して鍼治療を行っている程度。

五十肩放置例(S.Y.54歳男性)

2年前に五十肩を発症。初診時、左肩の痛みのため腕はほとんど上がらず、いわゆる凍結肩になっており、筋肉の萎縮も見られた。また、右肩も左をかばって負担がかかるため、かなりの痛みを覚えるようになっていた。
忙しくて週に一度くらいしか通院できないとのことで、肩甲上神経ブロックと関節腔内ヒアルロン酸(潤滑剤)の投与を行い、鎮痛薬なども併用。結果、初回で痛みは半減し、計5、6回の同様の処置で関節可動域も日常生活に差し障りのない程に改善。

難治性の顔面痛(M.Y.48歳男性)

数年前、誘引なく発症した顔面の痛み、違和感のため、多数の病院を受診し、三叉神経痛ではなく分類のできない、非定型顔面痛であると診断される。神経ブロックのことを知って当院を受診。ブロックの作用などを説明した上で、星状神経節ブロックを行った。何度か行わないと作用も判定できないことは説明していたが、一度きりでその後診察に訪れなかった。
7カ月後、軽度の違和感を訴えて再診。今度は症状が軽いにもかかわらず、患者さま自身がご不安になっていることもあって、ほとんどの自覚症状が取れるまでの間、約1カ月間に十数回の星状神経節ブロックを行った。半年後腰痛で再診した時には、顔面痛はあってもごくわずかで日常生活に支障がないほどとなった。

ペインクリニック限界例(42歳女性)

以前から軽度の腰痛はあり、その都度電気治療や鍼治療で良くはなっていたが、最近急激に痛みが増強し再診した。腰から足にかけての痛みと痺れで数分とじっと立っていられない状態であった。
硬膜外ブロックを行い一時的に症状は軽快したが、翌日には元の症状に戻りMRI検査をしたところ、腰部に巨大なヘルニアがあり、ブロック療法の限界と考え、基幹病院へ紹介したところまもなく手術となった。

椎間板ヘルニア、頚椎・腰椎併発例(50歳女性)

数年以上にわたり、頚部の肩凝りや痛み、重み、不快感ならびに腰痛、時に足の痺れなどが一進一退。当院を受診した時は、それらの症状に加えて疲労、不眠、ふらつきなどの自律神経症状や将来への不安感を訴え、血圧を測定すると明らかに高血圧であった。
何度か神経ブロックを行ったがそれに並行して、自立神経薬や安定剤、最小限の血圧降下剤などを追加投与したところ、痛みや痺れはあるものの以前のように痛み止めの坐薬を頻繁に使用したり、神経ブロックをしようかと言うほどの症状がなくなり、月に1回、薬を取りに来る際についでに電気治療をする程度で維持ができている。精神面も含めて、薬物などの側面的治療が成功したと考えられる。

脊柱管狭窄症(75歳男性)

中年期以後、軽い腰痛があり。次第に、続けて歩くことが徐々に苦痛になり、足に痺れや痛みが出てきだした。少し歩くと同じ症状が出て、5~60メートルごとに休憩しなくてはならないほどになり、何とかならないかと診察に訪れた。
レントゲン上腰椎の変形と恐らくかつてヘルニアでも起こしていたのだろう椎間板がつぶれた後があり、症状と合わせて脊柱管狭窄症(脊髄の通り道が狭くなっている)と診断。難しい病態ではあるが、神経ブロックと血行改善剤の投与で、200~300メートルは続けて歩けるようになり、悪化することなく維持している。最終的に手術になる可能性もあるが、特に高齢者の場合、現症をいかに軽くしその状態を継続することで生活の質を維持して行くことは、単なる時間稼ぎではない。